東京商工リサーチ前橋支店による2010年上半期(1月~6月)の群馬県内企業倒産が発表されました。
倒産件数は、前年同期比36件減の90件、負債総額は、同203億7600万円減の293億3800万円で、いずれも前年同期を大きく下回ったようです。
業種別にみると建設業が29件で最多。ついで製造業が23件、サービス業16件となった模様。
原因別では「販売不振」が44件、「既往のシワ寄せ」が22件、「放漫経営」が12件となっている。
上記の通り、販売不振が44件と倒産の原因と多くの経営者が捉えているようです。ただし、2007年のサブプライムローン問題を発端とし、2008年9月にリーマンショックによる世界同時不況による急激な景気悪化から既に2年経とうとしております。
リーマンショック直後やその1年後は、急激な販売不振による資金ショートで倒産する企業が多かったと思います。
しかし、もう少しでリーマンショックから2年経とうとしている現状で販売不振という理由は、主要因ではないように感じます。
当社に相談に訪れる社長様に業績悪化の原因を尋ねると、多くの社長様は景気や取引先による売上減少を上げてきます。たしかに、最初の原因はそのような理由による売上減だと思います。
しかし、その問題は、景気動向や取引先の業績が大きく関係するため、自社の努力だけでは改善できません。ですのでその減少した売上で会社を運営していかなければなりません。
そのために例えば、
1.伸びている業界・業種・会社への営業
2.新しい営業ルート(ネット販売、代理店制度等)
3.原価の改善
4.一般管理費の削減
4.資金繰りの対処(リスケジュール等)
等など他にも手を打てることを実行し、トータルとしてしっかりと黒字を確保できる状態にもっていくことが経営者の仕事というものであると思います。
あくまで上記のデータは、東京商工リサーチから発表されたものであり、様々な努力はしたが、改善できず、最終的に倒産のきっかけとして販売不振とお応え頂いたのかも知れません。
ただ、相談時に「景気が回復すれば」と仰り、そのまま相談からお帰りになり、その後、倒産情報にその企業が載っていたというのを何回か拝見し、私どもも非常に残念に感じた案件があったものですので、再生に向けて1つでも心残りがないよう、再度、社長様にお考えいただけるきっかけになるよう今回のブログとさせて頂きました。
昨年12月に施行された金融円滑化法ですが、5月18日共同通信から今年の3月末までの返済条件緩和の申請件数が発表されました。
大手4銀行(三菱東京UFJ、三井住友、みずほ、りそな)が、返済猶予に応じた件数は中小企業向け融資で4万件、住宅ローンで5千件を超えたようです。
この金融円滑化法は、金融機関に対し、返済期間の延長など返済条件の緩和に積極的に応じるよう求めているもので、実際に銀行が変更を断った等の件数は、中小企業向けで約2%の1094件、住宅ローンが約3%の267件であったそうです。
以上のように実際は、殆どの企業が返済猶予のお願いをすれば、応じていただけているようであり、実際に企業の倒産件数も非常に少なく抑えられているようです。
ただし、このブログでも再三に渡り、指摘をしていますが本業自体の黒字が達成できないと結局は、単なる延命措置に終わってしまいます。
1年での劇的なV字回復は、非常に難しい現状にあるので1年目は、縮小策も含めての利益が出やすい体質とするリストラや原価率の改善を中心に、従業員と危機意識を共有する期間。
2年目は、体質改善により、利益が出しやすい組織となっていることから、今後伸びる業界への営業アプローチや営業ルートを複数持つための営業戦略。そして、今の改善の雰囲気を社内に定着させる企業文化を作ることが中心になってくると思います。
このようなことを2年で実行すると思うと、一刻の猶予もありません。返済の猶予は受けられても時間の猶予はないのです。
しかし、実際は金融機関から返済猶予等の協力を得られると安心してしまい、心が緩んでしまう経営者の方も少なからずおります。そうならないためにも計画後の予実管理を徹底する体制を構築して頂ければと思います。
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当社は、非常に厳しい状況の企業を企業再生・企業再建支援することを中心に支援しておりますが、相談に訪れる90%の社長様は、資金繰りに行き詰って相談に来られます。
本当は、本業が継続的に赤字だ!などもっと早い段階で対策を打つための予兆があるのですが、資金がどうにかなっている状態ですと「ついつい改善が遅れてしまいます。」
また、資金繰りについても「もう、どうにもならない!」という状態まで我慢してしまい、もっと早く相談に来てくれていたら、手は色々打てたのにっと非常に厳しい状態で相談に訪れる方が非常に多いです。
そうならないためにも「予実管理」(いわゆる計画に対する実績管理)を行い、少しでも計画外なことがおきたらば直ぐに手を打てる体制にすることや資金繰りも最低でも3ヶ月先を見通すことのできる体制を構築することが必要です。
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前回のブログではセーフティネットの資金が底をついたことによる経営の影響について申し上げましたが、これは資金を支援してもらっている間に、しっかり業務改善を行ってこなかったことに起因している場合が多いようです。
企業の再建のためには経営改善計画を立て、これが達成されているかを確認し、達成が出来ていなければその改善策を打ち、さらに改善活動を実行していくことが非常に重要なのです。
この行動をチェック、修正する仕組みをモニタリングといいます。PDCAのCとAのことですね。
今回施行された円滑化法案によって凄く助かったと思われる企業も多いのですが、実はこの使い方を誤ると劇薬にもなるのです。
債務者つまり企業が、金融機関にお願いをすれば、今は元金を猶予してくれると同時に、そのために必要な経営改善計画の策定の支援もしてくれます。但し、実際は戦略案の策定やモニタリングの前提となるPDCAの仕組み作りが大事なのであり、資金の猶予の間に計画にそって業務改善を行えるかどうかで明暗が分かれることになるのです。ただこうした仕組み作りまで行うことは金融機関のリソースから考えてみても難しいのが実情です。
経営改善計画で、よく前年比○%UPとかコスト×%ダウンをというものがありますが、このような計画は未達に終わることが多い。それが○%UPを達成するための手段が不明確であるからです。そしてこの手段が明確になっていないとモニタリングするときに評価ができないということになります。
経営計画を策定するときに大事なことはビジネス活動の内容と売上、利益を連動させて計画を作りこむことです。大事なのは活動の内容なのです。数字ありきではありません。
モニタリングでは、必ず起こる諸問題を一つひとつ解決していかなければなりません。そして社員それぞれが自分の改善策を理解していなければなりません。つまり改善策の共有化ですね。
目的を計画の策定におくのではなく、モニタリング活動をしっかりやっていくことが、一番重要なことなのであり、モニタリングをできるような改善計画が必要なのです。
モニタリングこそ、我々コンサルタントがサポートすべきことであり、むしろ再建を目指した内容のものはコンサルタントでなければ支援できないものであるとも思っています。
今回はこのモニタリングという活動の重要性をぜひご理解いただけたらと思います。
こうした計画の策定からモニタリングの内容について詳しくお知りになりたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
