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眼鏡といえば従来は3~4万円という高級品のイメージが強いのではないでしょうか。そんな中、弐萬円堂が出てきて、安くなったな~と思っていたのも、つかの間、今は1万円を切る低価格メーカーが出現してきました。

その中の一つに、今やテレビCMでおなじみの「JINS」があります。JINSの眼鏡価格は、4,900円、5,990円、7,990円、9,990円の4種類しかない。いわゆる「フォープライス」の低価格を強みにしています。またレンズ追加料金不要という新たな販売手法を打ち出しています。

その他のメーカーにも「オンデーズOwndays」「Zoff」の2社があり、JINSを含めたこの3社に共通するのは異業種(アパレルや雑貨など)からの新規参入であり、自社生産品を直接販売するSPA(製造小売り)であるということです。衣料品業界のユニクロと同じですね。

従来の眼鏡メーカーの三城ホールディングスやめがねトップなどでは、原価は店頭価格の2割前後しかなく、粗利益は5~8割あるといわれています。しかし人件費や店舗家賃を含めた販売管理費が店頭価格の5~6割を占めるため、利益は売上の1割くらいしか残らないというのが従来メーカーの原価構成であるようです。

これに対し、新規御三家(前項の3社)であれば原価は中国製フレームや国内大手の海外レンズを使用することで、店頭価格が低くても、組み立てを含めて原価の2割強位でできることは同じです。売価が5,000円であれば、原価も1,200円程度と低いのですが、ものは決して「安かろう悪かろう」ではありません。なぜなら中国製フレームの品質は大幅に向上しており、レンズもHOYAやニコンといった国内大手の製品であるからです。儲けのポイントは人手をかけずに大量に売ることがこれら新御三家のビジネスモデルであるようです。三城ホールディングスが1店あたり1,600本売るのに対し、JINSは13,000本と8倍の数を売っていることがみそです。1店当たりの販売本数は8倍だが、店員数は2倍程度であることで、1本販売するのにかかるコストは4分の1以下ということになり、販売コストを低くできることが大きいようです。また人件費のかかる視力測定やレンズ加工はすべて最新設備で自動化されており、注文から20分で完成品を受け取れるスピード対応も大きな魅力でひとつです。

-以上 週刊ダイヤモンド3.27号の記事を抜粋-

私もめがねを使用するユーザーの1人ですが、この低価格モデルはとてもうれしいことです。但し、同時に従来メーカーの立場でいえば大きな脅威であり、これまでのビジネスモデルをまったく変える必要性に迫られますよね。

展開のポイントは低価格でも利益を取るということと、消費者目線の選びやすいプライス設定にあるような気がいたします。

我々も経営革新のご支援もしておりますが、このように1.新たな材料の調達方法や販売方法の工夫、2.商品陳列の工夫、3.スピード対応ということはすべての企業の方に共通して言える重要な経営革新のポイントであるとも考えます。

皆様も、これまでの既存の概念を取り払い、新たな視点でビジネスモデルを構築し、経営革新を図っていくことを目指していただきたいと思います。