前回、差別化のお話をしましたが、本当に差別化のうまい企業ってどんな考え方をしているのでしょう?
真の差別化を図るため、または企業が生き残るためには現状維持ではいけないことは、みんなわかってはいるのですが、なぜか多くの企業は、他の成功企業のまねをついついしてしますよね。大企業ですらそうなのですから・・・
つまり、未だ多くの企業が、現状維持路線を変えることに抵抗感があります。
人は本来、現状を変えることは抵抗があるものなのでしょう。
私もそれまでのやり方を否定されたら、やっぱり抵抗するような気がします。いや、過去を思い出すと、すでにいろいろ抵抗してきたような気がします。しかしこれではいわゆる凡人の域を超えることができませんよね。
出来る経営者というものは、思考回路が全く違うもののようです。そしてエネルギッシュです!!
こうしたパイオニアといわれる方たちの考え方から学べることは、革新的思考に切り替えていくことが、生き残りの条件となるのではないかということです。
『もしドラ』ですっかり多くの方にも有名になったピーター・ドラッガー氏。
氏は、経営やマネジメントに関する多くの名言を残しており、多くの著名な経営者が崇高している経営コンサルタントです。
この名言の中に、『優先順位を決める原則』というものがあります。
内容は、「優先順位の決定には、いくつかの重要な原則がある。すべて分析ではなく勇気にかかわるものである。第一に過去ではなく未来を選ぶ。第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。第三に、横並びではなく独自性を持つ。第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ」というものです。
名言をもう1つ。『明日のために今日何をなすか』。これも奥が深い言葉です!!
この意味は、「問題は、明日何をなすべきかではない。不確実な明日のために今日何をなすべきかである」というもの。
変革の条件は、未来志向で不確実に起こる未来や予想できる機会(チャンス)に向かって経営方向を決め、劇的に勇気を持って舵を切ることができる経営者がいることなのですね。そしてそれには、何大抵ではない覚悟とエネルギーを注ぐことということになるのでしょう。
一歩、一歩明日に向かっての行動を計画的に起こすこと。どんなに今の業務に忙殺されていようともこれに流されている人は、そこでストップしてしまう。忙しいときこそ、次のステップの行動を打つこと、そして打てる人だけが生き残ることが出来る。これがまさに経営の原点でもあるのですね。
企業の生き残りをかけ、他社との差別化を行おうと、社内で議論した結果「自社の差別化戦略」が決まったようです。
役割分担やスケジュールも決定し、後は実行あるのみ。しかし、実際行ってみたらば、本質的名差別化にはならず失敗なんてことが多くあります。例えて言えば、「小学生のサッカー」みたいにその業界のボール(儲かる方法)があるところに「わっと」その業界の企業がが集まってしまって、気付けばみんな同じ動き(差別化)をしていたというような流れです。
私自身、今後の動向に興味を持っているのは、家庭用ゲーム機業界。WiiのヒットでどうやらプレステもXBOXもコントローラーから実際に体を動かすなどの感覚で操作できるWii方式のゲーム機を発売するようです。差別化で成功した企業のマネをして、結局、足の引っ張り合いをするという講図。果たしてどうなるのか?すごく興味があります。
もっと私達の身近な例で、温泉旅館。差別化としては、高級志向か低価格志向かに分かれます。しかし、そのどちらかの差別化戦略は取ったとしても、高級志向の旅館間の差別化はされていない。低価格志向の旅館間の差別化もされていない。
少なくても温泉街には、数十の旅館があるわけで、結局は高級路線か低価格路線かという大きな方針を決めただけでは、本当の意味での差別化は出来ていなく、結局は他の同じ路線の旅館とお客様を取り合うということが良く有ります。
他社の成功した差別化をマネするだけの戦略ではなく、本当の意味で自社の強みを活かす差別化戦略をとらなければ、結局は意味がありません。僕自身、良くある「視察」という繁盛している会社のうわべを見に行く行為は全く意味がないと感じています。
ただ、マネをすること自体が悪いのではありません。同業種のマネをすると間違いなく、上記のような現象が起きます。マネをするのであれば、同業種ではなく異業種のノウハウをマネをすること。これは、チャンスを増やすことの出来る戦略だと思います。
例えば、先程の旅館の例。居酒屋業界では、健康志向・こだわり志向・経験志向などの流れから、店側で食材だけ用意し、それを調理するプロセスは、お客様にしてもらう。そのことにより、人件費が削減されて低価格で提供できるサービスが受けているようです。これはそのまま、旅館に転用できるのではないでしょうか?
もちろん、主婦はのんびりするために、旅館に来ているので、そのサービスのメインターゲットは主婦ではありません。比較的時間が自由にあり、金銭的にも安くしたいと思っている大学のサークル、もしくはそういった経験も思い出と感じられる方へのサービスとして考えられると思います。
その他にもテレビで人気の謎解きバラエティをぱくって「旅館で宝の地図を作り、秋の味覚食材を採取するアトラクション」をつくって、夜その食材を活かした料理を出すなどの子供向けイベントも考えられると思います。
正直、今思いつきで考えたものですので実用化に向けては、更なる精査が必要だとは思いますが、同業種ではなく異業種からのアイデアをもとに差別化戦略を行うことが必要だと思います。
今日はサイトのお知らせです。
施策情報や経営情報提供で、中小企業のビジネスを支援するJ-NET21。ここに多くの方に愛用されている「ビジネスQ&A」をご紹介します。
現在のビジネスQ&Aの数は約700とのこと。経営戦略からマーケティング、人事労務、法律にいたるまで幅広い分野の課題を網羅しています。
いまさら人に聞けないような基本的な質問にもわかりやすく回答しているのが特徴です。
中小企業なら必ず知っておかなくてはいけない制度や法律、最新施策の具体的な手続きや活用の方法など、経営者にとって本当に使えるツールになっています。
サイトは以下に記載しました。ぜひご参考ください!!
企業の再生現場では、まずはリストラを含めた無駄な経費の削減。そして、製造原価の削減など経費を減らすことが中心になります。
しかし、その改善が進んだ場合、それで終わってしまうと本当の意味での再生を果たすことは出来ません。
経費を削減(とくに人件費)するということは、会社の規模が小さくなるということです。ということは、当然稼げる利益の額は、減っていきます。同業種で年商10億円の企業と年商5億円の企業では、稼げる利益の額が少なくなって当然ということです。
再生が必要な企業は借入過多であることがほとんどであり、会社の規模が小さくなるとその大きい借入金を返済することが現実的に不可能になる、もしくは超長期間での返済になってしまいます。
そうなると常に大きな借入による利息負担もあり、銀行も超長期の返済をしている会社に新たな融資も出しづらくなるため、最終的には本当の意味での再生が果たせないということになります。
ですので、次ぎの手をしてはどうしても売上を上げて、借入金を返済できるだけの企業規模に戻さなくてはならないということになります。(もちろん、会社分割等で債務を減らすという選択肢もありますが)
しかし、再生企業にとって売上を上げるということは容易ではなく、苦戦している企業は大変多く存在します。
そこで、実際に中小企業で成果を上げているランチェスター戦略の柏野さんの話を聞く機会があったのですが、話の中の「弱者の戦略=小さいマーケットでのNO.1戦略」を聞いて中小企業の可能性を強く感じました。
中小企業は、顧客満足を実現し、売上を増やすなどといった抽象的な営業戦略を良く立てますが、実際は何か特別に変えることが出来ていません。実際に従業員も今まで顧客満足を得るために頑張ってきたので「そんな当たり前のことを言われても、売上は上がらない」と思っているようです。
しかし、柏野さんの成功事例のお話を聞いてみると、その成功企業も結局は、顧客満足を追及するという目標を持っていることには変わりません。
ただ、違う点は
①「明確に自分のお客様(地域や年齢層)を決めている」いうことと
②決めたお客様に対して徹底的に自分達が1番になれる点を決めて、集中していること
以上の2点を徹底的に行っていることです。
例えば、地方にある普通の鶏卵の会社は、鶏に与える餌を徹底的にこだわり、美味しく健康なブランド卵を作って高価格にて販売できる差別化戦略をとった。
例えば、ふつうの製麺工場は、わざと麺に切る前のうどん玉の状態で販売し、作る楽しさをお客様に提供した。
例えば、梨農園は、「合格間違いなし」「優勝間違いなし」というネーミングで商品化して売上を上げた。
例えば、普通の不動産屋が地域のイベントや地域の組合に全て参加し、その地域を知り尽くして、住民の住みやすさを追求して、成功した。
例えば、普通の自動車教習所が、営業地域の家全てを訪問営業して、シェアを圧倒的に増やした。
例えば、通信販売会社は、顧客への電話フォローを徹底して、しかも売ることを目的としないで顧客の関係強化だけに費やしたことでリピート顧客が倍増した。
等など、大きな投資は必要ない方法でも徹底的にNO.1になると決めた分野で努力することで売上を上げた事例はたくさんあります。
ポイントは、大手や他社が面倒くさくてやらないことを顧客の立場に立ってやりきることです。ということは、他社と競争するのではなく、他社がやれないことをやるので「戦わずして勝つ」戦略だということです。
上の例に照らし、考えてみるとあなたの会社にもそのような「NO.1戦略」があるはずです。そしてその戦略をプレスリリース等で新聞社へ告知し、知名度を上げたり、努力することでNO.1になったことを告知することで、必ず「口コミ」が発生します。
日本で一番高い山は?の質問に答えられる人は多いですが、2番目の山は?の質問に答えられる人は少ないです。1番は、そのようにパワフルで口コミを引き起こします。
是非、中小企業こそNO.1戦略を実行し、再生を果たしていただきたいと思います。