先週の朝日新聞の経済面でも大きく取り上げられていましたが、「事業再生ADR」の手法を使う企業が増えてきているようです。
事業再生ADRとは、裁判所の力に頼らないで当事者間の話し合いで解決する「裁判外紛争解決手続き(ADR)」で企業の事業の再生を図る手法。現在では、事業再生実務家協会が唯一国から認可を受けている。手続としては、私的整理に分類されるが、法的整理に準じた税務上の優遇も受けれることが特徴です。
事業再生ADRの申請が増加している理由としては、金融機関等を中心に交渉を進めることができ、会社更生法や民事再生法と違って取引先・仕入先の債務は引き続きを支払うことが出来る。
また、手続も原則非公開なので風評も立ちにくく、取引先・仕入先と取引を継続でき、再生しやすい環境を作れるということです。
事業再生ADRは、個人事業者や資金繰りが厳しく対応に急を要する企業は対象外ですが、企業規模や業種による制限は設けていないようです。しかし、実際に申請を出している企業は大企業に属する企業が多いようです。
また、今のところ認定期間は事業再生実務家協会だけなので、調整役の資格を持つ人材が不足している状態でもあるようです。
まだ、中小企業が利用し易い環境ではないようですが、私的整理と法的整理のメリットを両方享受できるハイブリット型整理の今後に引き続き注目し、ブログにて紹介していきたいと思います。
今回は、再生と倒産の分岐点について考えてみたいと思います。
我々スタッフは、相談にお見えになる社長様に、必ず今後の見通しとこれからどうしたいのかをお聞きすることにしています。そのお答えとしては、『とにかく企業を存続させたい』『返済の催促が厳しいので何とかしてほしい』というものが多いよう感じます。
しかし企業を再生していくためには、最低限必要なことが2点あります。ひとつは、将来の収入を確保できる見通しがあること、そしてもうひとつは元金を支払いを止めれば、自力で資金を回していけることが可能であるということです。簡単に言えばこれから将来の黒字の見通しの立たないところは、仮に銀行に返済の支払いをストップしてもらえたとしても、それは一時的なことであり、資金のショートは時間の問題ということになります。もちろんこうした企業には銀行もリスケジュールには応じる可能性は極めて低いといえます。
つまり、これから未来の入金の見通しと、出の部分の経費の削減を必死で行う覚悟とその真実性がない企業の再生は困難であり、金融機関からの支援も厳しいことになります。それでは、こうした場合はどうするのかといえば、最後の手段として、会社の廃業の道を検討することになります。いわゆる倒産です。倒産といっても、法律用語ではありませんが、いわゆる破産や特別清算などの清算型のものから、民事再生法や会社更生法など、会社が生き残る再建型のものもこれに含まれます。企業再生が私的な部分の交渉が中心であるのに対し、『債権者との交渉が難航し、私的な調整で再生できない場合は、法的な整理に頼ったらどうですか』ということです。
こうした倒産への選択により、失うものも少なくありませんが、第二の人生を考えた場合、連帯保証をしている中小企業の社長にとって、法外な利息を支払っているサラ金や商工ローンへの対抗手段としては非常に強力な味方ともなります。
会社が生き残る再生が一番の道ではあるのですが、会社に将来の見通しがないのであればこうした選択も重要な選択肢の1つであるのです。
今後はこうした倒産の選択肢について詳しくふれていきたいと思っています。
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様々な景気動向の発表を見ると、景気の下げ止まり感があるとのことですが、あくまで下げ止まりとなっただけで回復しているわけではありません。
実際に、中小企業は依然として受注が回復したわけではなく非常に厳しい状況です。
そういう状況になると期待ができない売上をコントロールするのではなく、原価率の改善や一般管理費の削減という社内でコントロールできる経費に手をつけていくわけですが、人件費等の一般管理費を減らしすぎると、残った社員の負担が増え、モチベーションのダウンが起きたり、折角景気が上向いてきたときに、育てた社員はいなくなってた!なんてことも起こりかねません。(優秀な社員ほど早く退社する傾向にあるようです)
もちろん、こういう時代ですから身軽な企業にしていくことは必要ですが、削りすぎることにより企業の競争力が大幅に削られることも考えられます。
そのためにも経営者は、原価率の改善や一般管理費の削減を行い、ムダの無い筋肉質のレベルまでムダを落とせたら、その体質であればどのくらいの売上が必要なのかを再度確認しておかなければなりません。
そして、皆のコスト削減努力に報いれるよう、売上減少環境の中、最低限必要な売上(損益分岐点売上)をどのように獲得して行くのかを考え、その売上は死守する活動を同時に行わなければなりません。
因みに損益分岐点の算出方法は
損益分岐点売上=固定費/限界利益率 です。
こういう時代だから売上はしょうがないと考えずに、最近取引がなくなっている会社へ再度営業をすることや伸びている市場や企業と取引できる可能性は無いか?などなど
また、先週紹介した雇用に関する助成金や補助金を活用することにより、今後戦力となりうる社員をリストラせずに済むこともあります。
是非とも、感覚でリストラをするのではなく、数値に基づいた経営改善を実行をされることを強く願います。
今回も制度のご案内です。
経営不振の中、固定費としての人件費については削りたくても削れないと日々経営者の方は頭を抱えておられるのではないでしょうか?
そういった企業様にご参考いただきたい助成金があります。
景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の縮小をせざるを得ない中小企業主(社長様)が、社員を一時的に休業等(休業又は職業訓練)または出向させた場合にそれに係る手当もしくは賃金等の一部が助成されます。
簡単にいえば、会社都合で社員を休業させる場合、休業手当の一部を助成してくれる制度というわけです。
このためには会社の直近の業績が落ちているなど、一定の条件が必要となります。
詳しくは最寄のハローワークにお聞きいただくか、以下のサイトをご参照ください。
今年の6月22日に施行された産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法が制定され中小企業が第二会社方式による再生計画を作成し、その計画が一定の基準を満たせば、計画の認定を受けることが出来るようになりました。
第二会社方式とは、財務の状態が悪化している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り出して、他の事業者(第二会社)に継承させる。そして不採算部門は旧会社に残し、特別清算等をすることで事業の再生を図ることです。
そして認定を受けることにより
①第二会社が営業上必要な許認可を旧会社から継承できる。
②第二会社を設立した場合等の登記に係る登録免許税、第二会社に不動産を移転した場合の登録免許税及び不動産取得税が軽減される。
③第二会社が必要とする事業を取得するための資金や設備資金など新規の資金調達が必要な場合、日本政策金融公庫の低利融資等が受けれる。
いずれにしても、中小企業の再生に大きく営業を及ぼす制度です。
過大な債務を不採算部門と切り離し、優良な事業部と適正な債務で再出発できる可能性があります。
情報の時代ですから知らなかったでは済まされません。私どものブログをお読みいただいている方には少なくとも「知らなかった」とならないようにしたいと思いますのでチェックをしてください。
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